独学で画家として収入を得る方法|絵を売るために必要なこと

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  • 独学で画家として収入を得られるのか不安
  • 独学で描いた絵を売っていいのか迷っている
  • 独学で画家として大成した人っているの?

上記のようなお悩みについて書いています。

絵描きとして活動したいけれど、専門的な美術教育を受けていないことを気にする人は少なくありません。

しかし、画家になることと美術的な学歴は実のところ関係ありません。

なぜなら、絵が上手いからといって売れるわけではなく、下手だから売れないということもないからです。

そこで今回は、独学で画家として収入を得る方法について紹介します。

この記事を読むことで、独学で絵を描きながら収入を目指せるようになるでしょう。

目次

美術の専門教育を受けたからといって画家として独立できるわけではない

美大に通ったからといって絵で生きていけるとはかぎらない

美大などの美術の専門学校は、絵を描くスキルを学ぶところです。

目指す絵を描くために画力は大切ですが、収入を得るためには販売するためのプロモーションが重要になります。

そもそも、プロの画家とはどういったものでしょうか。

描いた絵が飛ぶように売れたり、高額で取引される画家はひと握りです。

作品そのものの評価とは別に、画商やギャラリーとの出会いなど運の要素もあるでしょう。

画家は自由人といったイメージが強いかもしれませんが、絵を描いて売るということはビジネスでもあります。

この基本を押さえることが、画家として生きていく重要なポイントになります。

絵の技術は学べるが絵で生きる術は学べない

まず、技術はないよりもあったほうが有効です。

技術があると作品やモチーフにあわせて使うかどうかを選べます。

また高い技術力があることで、見る人に説得力を持てます。

しかし、晩年のピカソが「ようやく子どものような絵が描けるようになった」といったように、身に付いた技術を意図的に捨てるのは簡単ではありません。

いわゆる職業病と考えるとわかりやすいかもしれません。

美大などの専門教育では絵を描く技術や知識を学べ、同じ志を持った人たちと知り合えるのが大きな利点です。

学校内のコンペや作品を発表することで、外部の関係者の目に留まりやすくもなるでしょう。

一方で、絵を描いて収入を得る具体的な方法は学べません。

しかし、絵を売るためにはビジネス的な思考が必要になります。

たとえば、自分が買い物をするときに「A・B・C」の似た商品があれば、比較して選ぶと思います。

絵画も「A・B・C」といった販売されている商品のため、自分の商品を選んでもらう必要があります。

そのためには、絵を描く技術や知識とは別に、販売する術を学ばなければいけません。

独学で画家として収入を得るためには目標や専門性が重要

絵を描いて販売して収入を得る、という流れのなかで、自分が売りたい絵とはどういったものでしょうか。

好きに描いた絵をホームページに掲載しているだけでは、コンスタントに売れるのは難しいです。

多くの人に好まれそうなモチーフを選ぶと、面白味のない絵になってしまいがちです。

また、自分よりも上手い絵を描く人はいくらでもおり、SNSでは世界中の素晴らしい絵をいつでも見れます。

自分の絵に目を留めてもらうためには、統一感のあるスタイルが必要です。

たとえば「犬」を描いたら日本一といわれる画家を目指す、という目標があれば、犬好きの人に届きやすくなり、犬の絵の専門画家として認知されやすくなります。

画家として活動していくうえで目標や専門性を考えることは、重要な要素といえるでしょう。

リアルに描くことが正しいわけではない

日本では花鳥風月や美人画などが売れやすく、「花」「動物」「風景」などは売れ筋の絵といわれています。

しかし、技術を駆使したリアルな絵だけが人気かといえばそんなことはありません。

たとえば、ZOZOTOWNの元社長である前澤氏が123億円で購入したバスキアの絵があります。

写実とは異なる迫力や色彩など、バスキアにしか描けないスタイルが見られます。

アートの表現の幅は広く、作風の自由さが魅力のひとつだと思います。

テクニックだけで描かれた絵や売れやすいという理由で描かれた絵は、絵を買う人にとって特別な作品にはなりにくいでしょう。

リアル・非リアル、上手い・下手、価値・無価値などは、見る人や市場によって変化するものです。

つまり、他者の評価軸ではなく、自分が表現したいものが表れているものがアートとして存在価値を生む基盤となります。

作品を販売することはビジネスだと認識することが重要

画家として自立するためにはビジネスを考えることが重要

画家だけでなく、自分で商品を作り販売するという行為はすべてビジネスの範疇です。

画家は個人事業主です。

つまり、画家は他の個人事業主と同じように収入を得る算段を立てる必要があります。

絵の技術や新しい表現などを学ぶのは前提として、同様に販売にも力を入れなければいけません。

画家というビジネスを軌道に乗せるために、さまざまな施策を行うことが重要です。

独学で描いた絵を売って収入を得るためには戦略が必要

日本は絵を飾る習慣が身近ではなく、海外に比べて販売が難しいといわれています。

しかし、有名な画家の展覧会には何万人もの人が集まり、マンガは世界的に高い人気を集めていますよね。

そう考えると、日本人は絵を鑑賞することの関心が高いともいえます。

近年ではギャラリーに頼らず個人で作品販売が容易に行えるようになりました。

しかし、絵画の販売サイトやオンラインショップなどに作品を掲載するだけでは、なかなか売れないのが現状です。

価格帯も5,000円~30,000円前後が多く、それだけで生計を立てることは簡単ではありません。

画家として食べていくためには、安売りせずに正当な価格を決めることも大切です。

希望する価格で売るためには、戦略を練る必要があります。

まず、作家自身について知ってもらい、商品の価値を伝えて、販売へと移ることが重要なステップになります。

独学で画家として名前を残した人たち

独学で絵を描き、美術史に名前を残すような画家は数多くいます。

こちらでは、そのなかからとくに有名な3名を紹介します。

アンリ・ルソー

アンリ・ルソー, Public domain, via Wikimedia Commons

素朴派を代表する画家、アンリ・ルソー。

40歳を越えてから本格的に描き始め、いわゆるヘタウマな絵で知られています。

画壇では嘲笑されたものの、ピカソなどには認められていた話が有名ですね。

当たり前に絵が描けたピカソには、絶対に描けないからこそ魅力を感じたのでしょう。

ルソーの絵を見ているとなんだか勇気が出ます。

ポール・ゴーギャン

ポール・ゴーギャン, Public domain, via Wikimedia Commons

ゴッホの耳切り事件で有名なポール・ゴーギャンも独学の画家です。

株式仲買人として働きながら余暇に描いていた絵に夢中になり、そのまま画家として生きた人です。

若いときから絵はうまかったようで、サロンに入選などもしています。

画家として生きると決めたあと生活は困窮し、家族をなかば捨ててまで絵を描くことに熱中しました。

画面のなかに現実と幻想を組み合わせた総合主義の画風を確立し、後期印象派を代表する作品を数多く残しています。

ポール・セザンヌ

ポール・セザンヌ, Public domain, via Wikimedia Commons

「近代絵画の父」と呼ばれるセザンヌも、専門的な美術教育を受けていない画家です。

父親が銀行業を営む裕福な家庭に生まれ、小さいころから絵を描いていました。

画家を志し、パリに行ったりもしますが、美術学校の入試に落ち、銀行の後継ぎとして働きます。

端的にいうと絵が下手で、サロンに一度も入選したことはなく、でも自分だけは信じて絵を描き続けた人です。

セザンヌがなぜ「近代絵画の父」と呼ばれるのかというと、56歳で初めて個展を開催し「絵なのだから嘘でよい」という下手を逆手にとった絵が新しい画風として評価されたからです。

評価というものは時代次第ということがよくわかるエピソードですよね。

なによりも大切なことは、「やり続ける」という情熱でしょう。

まとめ|独学で画家として成立させるにはビジネスとして捉えることも重要

専門的な美術教育を受けていなければ画家になれないということはありません。

しかし、技術や知識を身に付けることは大切です。

どちらにしても、描きたい絵を描くために貪欲に吸収するという姿勢が重要だと思います。

また、画家として収入を得るためには、絵を描く技術や知識とは別にビジネスとして考える必要があります。

世の中の経済活動と同じように、絵を売るということは商売です。そのことを念頭に置いて、戦略を練ることが重要です。

まったくもって世知辛い世の中ですが、「でもやるんだよ」と言い聞かせてがんばりましょう。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

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