モダニズムとは?代表的な画家や作品も紹介【5分でわかる美術用語】

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  • モダニズムについて簡単に知りたい
  • モダニズムが登場した背景が知りたい
  • モダニズムの代表的な画家を知りたい

上記のようなお悩みについてお答えします。

美術史にはさまざまな用語が登場しますが、そのなかに「モダニズム」というものがあります。

日本語では「近代主義」と呼ばれることもありますが、具体的にどのようなものを指しているのでしょうか。

そこで今回は、モダニズムについてわかりやすく解説します。

美術用語がわかると、アートがより一層楽しめるようになりますよ。

目次

モダニズムとは

モダニズムとは、19世紀末から20世紀初めにかけて西洋を中心に起こった芸術運動です。

これまでの古典的な表現から離れ、新しい芸術を求めて主に美術・文学・建築の分野で起きました。

モダニズムが起きた背景には、産業革命によって急速に都市化する社会変革が影響しています。

変わりゆく社会のなかで伝統から自己へと向かい、抽象表現やキュビスムなどの前衛的な表現が誕生しました。

モダニズムの特徴

モダニズムの特徴は、古典的な写実性から離れ、現実にはないものが表現されるところです。

これまでの伝統的な主題であった物語性がなくなり、より個人的な主題へと移っていきました。

遠近法や陰影法などが省かれ、平面的に表現するなど、さまざまな実験が試みられました。

また、写真が誕生したことにより、絵画としてのアイデンティティーを構築しようとする動向も見られます。

モダニズムは単に技術的な更新を求めていたわけではなく、精神的・哲学的な思想を伴って発展した芸術運動といえるでしょう。

モダニズムの代表的な画家や作品

印象派や象徴主義など、伝統から脱却し、新しい表現を求めた芸術運動は数多くあります。

そのため、モダニズムの始まりがどこからと明確に規定するのは難しいところです。

なかでも、モダニズム絵画として重要な役割を果たしている画家を紹介します。

エドゥアール・マネ

「オリンピア」1863年
エドゥアール・マネ, Public domain, via Wikimedia Commons

フランスの画家マネは、モダニズム絵画の先駆的な存在です。

1865年にサロンに出展された「オリンピア」は、マネの代表的な作品のひとつです。

女性の裸体は歴史上の人物を描くものであった時代に、現実の娼婦を描き、スキャンダルを巻き起こしました。

また、娼館に多かった黒人のメイドと、性的なものを意味する黒猫を描き入れ、ブルジョワ社会を暗に批判しています。

クロード・モネ

「印象、日の出」(1872年)
クロード・モネ, Public domain, via Wikimedia Commons

フランスの画家モネは、印象派の先駆者として有名です。

これまでの古典的な表現ではなく、自然をありのままに表現しようと試みました。

「印象、日の出」は、「印象派」の名前の由来となった重要な作品です。

1874年、モネは仲間たちとサロンから独立した展覧会を開催します。

この展覧会で「印象、日の出」などを出品し、後に第1回印象派展と呼ばれます。

ワシリー・カンディンスキー

「Transverse Line – 横線」
Василий Кандинский (ワシリー・カンディンスキー), Public domain, via Wikimedia Commons

美術理論家であったロシア出身の画家ワシリー・カンディンスキーは、抽象表現絵画の創始者といわれています。

フランツ・マルクとともに前衛芸術集団の「青騎士」を結成し、年刊誌を発行するなど新しい芸術表現を追究しました。

ナチスドイツの占領下にあったフランスでは、作品を展示できず、不遇な最期となりました。

まとめ

今回は、モダニズムについて紹介しました。

モダニズムとは、これまでの伝統的な表現から脱却し、新しい表現を求める芸術運動です。

なかでも抽象表現は、大きな変革をもたらしたモダニズムといえます。

その後、モダニズムの反発や延長としてポストモダニズムが起きます。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

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