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アクションペインティングとは|代表的な作家も紹介【5分でわかる美術用語】
- アクションペインティングについて簡単に知りたい
- アクションペインティングが登場した背景が知りたい
- アクションペインティングの代表的な作家や作品を知りたい
上記のようなお悩みについてお答えします。
絵画にはさまざまな技法がありますが、そのなかに「アクションペインティング」というものがあります。
絵の具を垂らしたり飛び散らしたりして描く技法ですが、どのような効果や特徴があるのでしょうか。
そこで今回は、アクションペインティングについてわかりやすく解説します。
この記事を読むことでアクションペインティングの理解が深まり、アートをより一層楽しめるようになります。
アクションペインティングとは
アクションペインティングとは対象を具体的に描くことよりも、絵を描く行為(アクション)そのものを重視した芸術様式です。
第二次世界大戦後の1940年代後半、アメリカで発祥した抽象表現主義の画家たちによって発展しました。
アクションペインティングという言葉は、1952年に美術評論家のハロルド・ローゼンバーグによって初めて使われた用語です。
それ以前から抽象表現主義の画家たちは「キャンバスは闘技場である」と捉え、アクションペインティングを実践していましたが、作品の理解は表面のテクスチャに重点が置かれていました。
しかし、ローゼンバーグが著書「アメリカのアクションペインターたち」にて、「結果ではなく、行為や過程にこそ芸術性がある」と提唱したことで、美術界に変革をもたらします。
アクションペインティングの特徴
アクションペインティングは創作された結果よりも、創作する行為や過程を重要視しているのが特徴です。
身体的な動きを活用し、キャンバスを床に置いて絵の具を垂らしたり飛び散らしたりして描きます。
画家が直感的にアクションし、起きた現象そのままに画面がつくられていきます。
また、絵画の技術がなくても描けるので、初心者でも始めやすい技法です。
アクションペインティングの旗手であるジャクソン・ポロックは、絵の具を垂らして描くドリッピング技法を確立しました。
ポロックの活躍によって、アクションペインティングは新しい芸術様式として揺るぎない評価を得たといえるでしょう。
アクションペインティングの代表的な作家や作品
アクションペインティングの代表的な作家や作品を紹介します。
ジャクソン・ポロック
ジャクソン・ポロックは、アクションペインティングの中心的なアメリカの画家です。
第二次世界大戦の戦火から逃れ、アメリカにやって来たシュルレアリストたちと交流し、抽象表現主義に進んで行きます。
キャンバスを床に置いて絵の具を垂らして描く、ドリッピング技法を生み出し、アクションペインティングならびに抽象表現主義の価値を決定づけました。
後年は、創作の苦悩やアルコール依存症を患い混迷し、交通事故によって44歳で亡くなってしまいます。
ウィレム・デ・クーニング
激しい筆致が特徴の抽象表現主義を代表する画家です。
オランダ出身で、1926年にアメリカに渡ってから抽象表現を始めます。
1950年代に入ると具象的な「女」シリーズに取り掛かります。
激しいタッチが特徴的なアクションペインティングで、人物を抽象的に描きました。
白髪一雄
白髪一雄は、日本を代表するアクションペインターです。
1924年に兵庫県で生まれ、京都市立絵画専門学校で日本画を学びます。
洋画に転向しますが、新しい表現を探求していき、天井から吊るしたロープにつかまり足で描くフット・ペインティングを編み出します。
縦横無尽に激しく動くフット・ペインティングの作品は迫力があり、文化功労者表彰など国内外で高い評価を得ています。
まとめ
今回は、アクションペインティングについて紹介しました。
アクションペインティングは、創作する行為そのものを重視した絵画技法です。
絵画の技術がなくても直感的に描けるため、初心者でも気軽に始められるでしょう。
また、アクションペインティングは、抽象表現主義として語られることもあります。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。
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