キャンバスの張り方を解説|自分で張るメリットや注意点も紹介

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  • キャンバスの張り方が知りたい
  • 張りキャンバスの木枠を再利用したい
  • キャンバスを自分で張るメリットが知りたい

上記のようなお悩みについてお答えします。

アクリル画や油絵を描くのに、キャンバスを使う人も多いと思います。

しかし、長く描いていけばいくほど出費がかさみ、保管場所にも困ってきますよね。

そこで、キャンバスを自分で張れるようになると便利です。

張り方はそれほど難しくないですし、メリットも多いので長く絵を描いていくのに役立ちます。

目次

キャンバスを自分で張るメリット

木枠にキャンバスを張る作業は、慣れると簡単にできるようになります。

自分で張ったキャンバスに絵を描くのは気分も良く、多くのメリットがあるので紹介します。

コストを削減できる

市販のキャンバスには、木枠に張ってあるものと自分で張るものがあります。

張りキャンバスは自分で張る手間がない分、割高になります。

趣味でたまに絵を描く場合は重宝しますが、たくさん描く人や長く描き続ける場合は出費がかさみますよね。

そのため、キャンバスを自分でカットして張ることで、絵を描く度にかかるコストを削減できます。

木枠を再利用できる

使用したキャンバスの木枠は、再利用することが可能です。

キャンバスは「タックス(釘)」や足の長い「ステープル」で木枠に留められています。

ステープルはホッチキスの針と同様に、平べったいものを差し入れて引き抜きます。

タックスは専用の釘抜きやマイナスドライバーを使って外します。

外した木枠に新たに張り直すことで、コスト削減にも役立ちます。

キャンバスの布地を選べる

キャンバスを自分で張る場合は、好みの布地を選べるのもメリットです。

布の材質には麻や綿、ナイロンなどがあり、布目にも荒目・中目・細目があります。

自分で張ることで、作風に合わせて布地にこだわれるのもメリットといえるでしょう。

好みのサイズを作れる

キャンバスには、S・F・M・Pの規格があります。

ロールキャンバスであれば、規格に関係なく好きなサイズにカットできます。

横長や縦長だけでなく、星型や六角形など、オリジナリティのある作品つくりにも役立ちます。

作品が保管しやすくなる

張りキャンバスに描いた作品が増えてくると、保管するスペースも必要になってきます。

そのため、描き終わったら木枠から外しておくと便利です。

外したキャンバスは重ねられるので、省スペース化を図れます。

また、前述したとおり木枠は再利用できるので、新たなキャンバスとして活かせます。

キャンバスを張るための道具

キャンバスを張る際に、準備しておく道具を紹介します。

キャンバス(画布)

キャンバスは10mなどのロールで売られており、好きな大きさにカットして張ります。

また、規格サイズにカットされた状態で販売されているタイプもあります。

材質や布目、下地処理の有無など種類があるので、好みのものを選びましょう。

キャンバスについては以下の記事で詳しくまとめています。

木枠

木枠は、キャンバスの規格サイズに合わせて販売されています。

素材には杉材と桐材が使われることが多く、それぞれ特徴が異なります。

項目杉材桐材
重量(軽さ)
強度
耐湿性
価格(安価)

小さめのサイズであれば軽量な桐材、大きなサイズや何度も張り替える場合は強度の高い杉材がおすすめです。

また、使用した張りキャンバスを外して、木枠を再利用することも可能です。

キャンバス張り器

キャンバス張り器は、ペンチのような形状の道具です。

キャンバスを張るときは弛まないようにテンションをかける必要があるため、張り器で掴んで引っ張ります。

張り器の口に、滑り止めのゴムが付いているものがおすすめです。

タックス(釘)とハンマー

タックスとは、キャンバスを木枠に留める専用の釘です。

素材には鉄製や真鍮などがあり、しっかり留めることができます。

タックスを打ちつけるハンマーも用意しましょう。

ガンタッカー

ガンタッカーは、木や壁などにホッチキスのステープルを打ちつける道具です。

誰でも簡単に使えるので、タックスが面倒な場合はガンタッカーがおすすめです。

ただし、タックスで留めるよりも、キャンバスのテンションが弱くなることがあります。

そのため、ガンタッカーは10~13mm程度の足の長いステープルが使えるものを選びましょう。

キャンバスの張り方

木枠を組み合わせる

市販の木枠は組んでいない状態のため、まず組み合わせます。

木枠には長短と表裏があります。

角に傾斜が付いているほうが表になり、号数などが記載されているほうが裏になります

初めに素手で四隅のつなぎ目を仮組みし、木槌で叩いて固定します。

固定後、三角定規で各辺が直角になっているかチェックしましょう。

キャンバスを切る

ロールキャンバスを必要なサイズに切ります。

キャンバスは木枠に巻いて留めるため、木枠の厚さ+2~3センチ大きなサイズにするのがポイントです。

余白が少なすぎると、張るときに引っ張れないので注意しましょう。

自分で切るのに不安がある場合は、規格サイズに切られた「カットキャンバス」がおすすめです。

キャンバスの裏に木枠を合わせる

キャンバスの裏に木枠の表側を当てるようにして置きます。

木枠の外に出る余白が均等になるように位置を調整します

キャンバス・木枠ともに、表裏を間違えないように注意しましょう。

長辺から留める

キャンバスがズレないように押さえながら、長辺が上下になるよう立てます

しっかり張りながら上部の中央にタックス、もしくはガンタッカーで留めます。

タックスが垂直に入るように、ハンマーの使い方を注意しましょう。

ガンタッカーの場合は、ステープルの向きを縦・横・斜めのうちから決めた方向に打ちます。

対角線上に留めていく

キャンバスを張るときは、対角線上に留めていきます。

長辺の天地を入替え、張り器で引っ張りながら同じように中央部分を留めます。

同じようにして、短辺を留めていきます。

すると、キャンバスの表にひし形のシワができているはずです

長辺の中央から端へ向かって、均等の間隔で留めていきます。

長辺・短辺とも留め終えたら、余っている角を内側に折り込んで留めれば完成です。

キャンバスを張る際の注意点

木枠を組むときに当て木を使う

木枠を組むときに強く叩きすぎると、木枠が破損する恐れがあります

そのため、ハンマーで直に木枠を叩かないよう当て木を置くと安心です。

適当な板がない場合は、ダンボールなどを折って厚みをつくって当てると良いでしょう。

適度に湿度がある場所で張る

キャンバスは、湿度によって伸縮する性質を持っています。

とくに麻地は伸縮率が高いため、適度に湿度のあるところや雨の日に作業するのが適しています

湿度がある場所で張ると、湿度が低くなったときに画布がピンと張ります。

一方、乾燥している状態で張ると、湿度が高くなったときに張りがゆるむ可能性があるので注意が必要です。

また、角の折り込み部分は厚みが増すため、ガンタッカーを2つ打つなど、しっかり留めるよう意識しましょう。

まとめ

今回は、キャンバスの張り方について解説しました。

自分で張るのは手間にはなりますが、布を選べたり好きなサイズに作れたりと、多くのメリットがあります。

また、使用したキャンバスの木枠は再利用できるので、コスト削減にも役立ちます。

自分で張ったキャンバスに絵を描くのは気分も良く、制作意欲も高まるでしょう。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

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